へいじつのよみきかせ〜親と子の時間〜「子どもと行事を楽しむ」
kidsコンシェルジュが提案する絵本を軸とした親と子の過ごし方。
今回は「子どもと行事を楽しむ」をテーマにお送りします。
今回は「子どもと行事を楽しむ」をテーマにお送りします。
節分を過ぎると、暦の上では「春」。
このころが一番寒いと言われますが、先月の寒波は、広島にたくさんの雪を降らしてくれました。もうそろそろ、梅の花も見ごろでしょうか?このまま、温かい春に向かっていってくれるとありがたいですね。
このころが一番寒いと言われますが、先月の寒波は、広島にたくさんの雪を降らしてくれました。もうそろそろ、梅の花も見ごろでしょうか?このまま、温かい春に向かっていってくれるとありがたいですね。
さて、今回は、私たちが昔から慣れ親しんできた日本の行事についてお話しようと思います。その中でも特に子どもが喜ぶ行事についてのお話です。
冬から春にかけては、行事が目白押しですね!クリスマス、お正月、節分、桃の節句、端午の節句…
1月1日、お正月を迎えてご家族みんなで「あけましておめでとうございます」のご挨拶をしましたか?お雑煮やおせち料理を食べたりしましたか?
「子どもだからまだわからないし、お雑煮もあまり好きじゃないから食べてない」
私のまわりにもそんな家族がいましたので、一喝しました。
子どもだからわからないんじゃないですね。伝えようとしないからわからないんです。見よう見まねで「あけましておめでとうございます」というところから始まって、おせち料理のなかの「田つくり」は、出汁をとったいりこを昔は田んぼの肥料にしていたことから「田んぼの肥やし」といわれ「田を作る」という縁起の良いおせち料理の1つになったということなどを、ぜひ子どもへ話してあげてほしいものです。おせち料理には1つ1つ由来がありますから、「どうせ食べないから」ではなくて、親子で一緒に知識を得ながら、行事を楽しんでみるのもおもしろいですよ。子どもは意外に色々なことを知っているので、「知ってる?」と聞いてみてあげてください。十二支のお話なんかも、もしうろ覚えなら子どもと一緒に絵本を読んで確認してみるととても楽しい言い伝えなのです。
1月1日、お正月を迎えてご家族みんなで「あけましておめでとうございます」のご挨拶をしましたか?お雑煮やおせち料理を食べたりしましたか?
「子どもだからまだわからないし、お雑煮もあまり好きじゃないから食べてない」
私のまわりにもそんな家族がいましたので、一喝しました。
子どもだからわからないんじゃないですね。伝えようとしないからわからないんです。見よう見まねで「あけましておめでとうございます」というところから始まって、おせち料理のなかの「田つくり」は、出汁をとったいりこを昔は田んぼの肥料にしていたことから「田んぼの肥やし」といわれ「田を作る」という縁起の良いおせち料理の1つになったということなどを、ぜひ子どもへ話してあげてほしいものです。おせち料理には1つ1つ由来がありますから、「どうせ食べないから」ではなくて、親子で一緒に知識を得ながら、行事を楽しんでみるのもおもしろいですよ。子どもは意外に色々なことを知っているので、「知ってる?」と聞いてみてあげてください。十二支のお話なんかも、もしうろ覚えなら子どもと一緒に絵本を読んで確認してみるととても楽しい言い伝えなのです。
また、年末には冬至という日があります。
一年で一番夜が長い日。柚子を湯船に「ゆず湯」に入って体を温め、カボチャを食べ健康を祈ります。5月5日の端午の節句には「しょうぶ湯」に入りますね。子どもって、バスボールとか入浴剤とか、お風呂に何か浮かべるのが大好きですよね。そんな感覚で、簡単に行事に触れることができます。「菖蒲とか、どこに売ってるかわからないし」という方も、大丈夫。その頃になるとスーパーにも売っています!
節分は、「おにはそと ふくはうち」と声を出しながら豆まきをして家の中に福を呼び寄せます。「鬼」の存在だけをピックアップして子どもを怖がらせるだけの行事かと思いきや…本来はそうではないのです。
西の地域では特に、子どもたちが自分のお腹のなかにある悪い習慣を鬼に見立てて豆まきをしたり、お腹のなかの悪い鬼を追い出して良い習慣が身に付くように豆を食べたりすることを、子どもの「節分」の行事としているところが多いのです。広島もそんなふうにしているところが多いと思います。
東北では有名な「なまはげ」が来て子どもを泣かせることで強い子どもになるなど言い伝えられている地域もありますね。関東など東の地域ではこのような風習が多いようです。
行事の楽しみ方は地域によって様々ですね。これも、昔から今へ伝えられてきた伝統行事のおもしろいところだと思うのです。
一年で一番夜が長い日。柚子を湯船に「ゆず湯」に入って体を温め、カボチャを食べ健康を祈ります。5月5日の端午の節句には「しょうぶ湯」に入りますね。子どもって、バスボールとか入浴剤とか、お風呂に何か浮かべるのが大好きですよね。そんな感覚で、簡単に行事に触れることができます。「菖蒲とか、どこに売ってるかわからないし」という方も、大丈夫。その頃になるとスーパーにも売っています!
節分は、「おにはそと ふくはうち」と声を出しながら豆まきをして家の中に福を呼び寄せます。「鬼」の存在だけをピックアップして子どもを怖がらせるだけの行事かと思いきや…本来はそうではないのです。
西の地域では特に、子どもたちが自分のお腹のなかにある悪い習慣を鬼に見立てて豆まきをしたり、お腹のなかの悪い鬼を追い出して良い習慣が身に付くように豆を食べたりすることを、子どもの「節分」の行事としているところが多いのです。広島もそんなふうにしているところが多いと思います。
東北では有名な「なまはげ」が来て子どもを泣かせることで強い子どもになるなど言い伝えられている地域もありますね。関東など東の地域ではこのような風習が多いようです。
行事の楽しみ方は地域によって様々ですね。これも、昔から今へ伝えられてきた伝統行事のおもしろいところだと思うのです。
このように、私たちが生まれ育った日本には、現在まで長く親しまれてきた素晴らしい文化や行事があります。古き良き日本の文化を、途切れることなく子どもたちへ伝えていくこと。それは大人である私たちの役目だと思うのです。子どもって、普段は味わえない特別なことにとても興味を持ちますし、知らないことを知ろうとします。古くから現在まで続いている行事をぜひ、学校や保育園幼稚園だけでなくご家庭でも子どもさんと一緒に楽しんでみましょう。子どもが大人になった時「わが家の習慣」のように、また次の世代へ伝えていってくれることはとても嬉しいことです。
ここで、わが家のエピソードです。
私は保育士だったこともあり、行事にはとても敏感で家庭でも子どもと一緒にいつも非日常を楽しんでいました。先にもお話しましたが、毎年5月5日の子どもの日はわが家も「しょうぶ湯」に入ります。あるとき子ども(ある程度大きくなってました)がこう言いました。「あの草みたいなやつ、今日は入れんのん?」…ちょっと苦笑いでしたが、名前はわからなくても、そんな感じのものをお風呂に入れてたな…くらいに記憶の片隅に覚えていてくれていたことが嬉しかったし、「草ではないね」と一緒に大笑いしました。
親子の会話って、普段通りの生活をしていると同じような話題しか生まれないことが多いですよね。行事などの非日常を味わうことで自然に会話が生まれ、さらに親子で知識を得ることもでき、一石二鳥なのですよ!
私は保育士だったこともあり、行事にはとても敏感で家庭でも子どもと一緒にいつも非日常を楽しんでいました。先にもお話しましたが、毎年5月5日の子どもの日はわが家も「しょうぶ湯」に入ります。あるとき子ども(ある程度大きくなってました)がこう言いました。「あの草みたいなやつ、今日は入れんのん?」…ちょっと苦笑いでしたが、名前はわからなくても、そんな感じのものをお風呂に入れてたな…くらいに記憶の片隅に覚えていてくれていたことが嬉しかったし、「草ではないね」と一緒に大笑いしました。
親子の会話って、普段通りの生活をしていると同じような話題しか生まれないことが多いですよね。行事などの非日常を味わうことで自然に会話が生まれ、さらに親子で知識を得ることもでき、一石二鳥なのですよ!
一大イベントといわれるクリスマスやお正月だけでなく、子どもにとって楽しく簡単に体験できる行事はたくさんあります。お仕事と育児でなかなか気持ちに余裕がないというご家庭もあるでしょう。そんな時は子どもの成長に合わせながら少しずつ触れてみるだけでいいのです。私がしていたように、ドボンとお風呂に入れるだけとか…行事の日に、子どもが幼稚園や小学校で聞いて帰ってきたことやスーパーなどで目にして子どもから質問されたことなどを話題にして、それを少しスマホで調べてみるとか…
桃の節句の「ひなあられ」や「ひしもち」の色の意味を、食べながらお話するのもいいですね。
ぜひご家族で1年を楽しんで、節目となる行事を通して子どもの成長を喜び、健康を祈りたいものです。
桃の節句の「ひなあられ」や「ひしもち」の色の意味を、食べながらお話するのもいいですね。
ぜひご家族で1年を楽しんで、節目となる行事を通して子どもの成長を喜び、健康を祈りたいものです。
【今月のおすすめ絵本】
『行事のおはなし12か月』世界文化社
[読み方ポイント]
12か月、それぞれの月の行事についての意味や由来、ストーリー仕立てのお話も収録されていますので、お子さんの身近な体験でわかりやすく知識を得ることができますよ。
3、4歳~
12か月、それぞれの月の行事についての意味や由来、ストーリー仕立てのお話も収録されていますので、お子さんの身近な体験でわかりやすく知識を得ることができますよ。
3、4歳~
宮本 陽子(みやもと ようこ)
Kidsコンシェルジュ
保育科卒業。保育士として広島市の保育園に勤務。
21年勤続の後、保育士時代に毎日読み聞かせをして培った絵本の知識を、リアルタイムに子どもたちそして親たちへ伝えられたらと思い、2017年広島 蔦屋書店に入社。入社してからも「へいじつのよみきかせ」で平日は毎日1日1回、ほぼ毎日絵本を読んでいる。
「0歳から就学前の子どもたちの好きな絵本」、「親が子どもにぜひ読んであげてほしい絵本」、「おとなの気持ちを癒す絵本等」等、多様な児童書というジャンルのなかでも特に「絵本」が持つ魅力を提案し続けている。
Kidsコンシェルジュ
保育科卒業。保育士として広島市の保育園に勤務。
21年勤続の後、保育士時代に毎日読み聞かせをして培った絵本の知識を、リアルタイムに子どもたちそして親たちへ伝えられたらと思い、2017年広島 蔦屋書店に入社。入社してからも「へいじつのよみきかせ」で平日は毎日1日1回、ほぼ毎日絵本を読んでいる。
「0歳から就学前の子どもたちの好きな絵本」、「親が子どもにぜひ読んであげてほしい絵本」、「おとなの気持ちを癒す絵本等」等、多様な児童書というジャンルのなかでも特に「絵本」が持つ魅力を提案し続けている。