【コンシェルジュがつくるイベント】
「えほん博~五感で感じる絵本の博覧会~」(代官山 蔦屋書店)
絵本をつくる人、届ける人、読む人が集まって絵本を楽しむイベント
「えほん博~五感で感じる絵本の博覧会~」が2024年11月2日(土)、3日(日・祝)に代官山 蔦屋書店で開催されました。2022年秋にスタートした、絵本をつくる人、届ける人、読む人が集まって絵本を楽しむイベントで、今年で3回目となります。「めぐる」をテーマにtupera tuperaさんにキービジュアルを制作いただき、屋内外の会場では絵本作家20人以上によるサイン会をはじめ、三浦太郎さんによるトークイベントや新日本フィルハーモニーによる演奏会、絵本・雑貨・ワークショップのブースが並ぶ「えほんマーケット」などを実施し、ファミリーを中心に多くのお客様で賑わいました。そんな「えほん博」を立ち上げたのがキッズコンシェルジュの瀬野尾真紀。「えほん博」を始めたきっかけや、「えほん博」への思いを聞きました。
キッズコンシェルジュ 瀬野尾真紀
2013年より代官山 蔦屋書店に勤務。異動によりキッズフロアの担当となる。『ゆうかんなアイリーン』(ウィリアム・スタイグ作、らんか社)を読んだのをきっかけに絵本に魅せられ、絵本を担当することに誇りを持つようになる。未来に豊かな児童書を残すべく、キッズフロアのフェアやイベントの企画運営を通して出会った多くのクリエイターをはじめ、“今、まさに頑張る”作り手の応援を続ける。2022年より「えほん博」を立ち上げ。「グッドモーニング」(テレビ朝日)、「あの本、読みました?」(BSテレ東)、「AERA with Kids」(朝日新聞出版)など、メディアでの露出も増えている。
――「えほん博」を始めたきっかけは?
2022年春に代官山 蔦屋書店で「SFカーニバル」というイベントがあったのですが、それが本の周りに人が集う、とても幸せな光景が広がる本のお祭りでした。たくさんの本を嬉しそうに両手にぶら下げてお帰りになるお客様や、憧れの作家さんを目の前にして感激するお客様がいらっしゃって、そんな場面に立ち会えて書店員としても幸せな日でした。やはり私たちは本が好き。すべての年代で本に集える機会を作ってみたいと思ったのが始まりです。
絵本は表現のうえで注ぎ込める要素が多いプロダクト。かねてからもっと多くの方に見てもらい、この絵本の楽しさを伝えたいと思っていました。代官山 蔦屋書店にはアート、文芸、料理、旅行など、さまざまなジャンルの本がありますが、絵本はどのジャンルとも親和性が高いので、全館に波及効果も出せると思いました。
――今年も絵本作家さんのサイン会やトークイベント、屋外マーケット、ワークショップなど、盛りだくさんでしたね。
「えほん博」は音楽フェスのように、お店のあちこちで同時多発的に様々なイベントを実施しているので、会場をどうやってまわるか、悩みつつも作戦を立てて巡る楽しさがあると思います。お子様が楽しんでくれている姿を見ると、やはり嬉しいですね。
今回参加いただいた、たけうちちひろさんは、来ていただきたいなと思いながら拠点が大阪でいらっしゃるので難しいかなと思っていたのですが、たまたま代官山 蔦屋書店にお客様として来ていただいたときにお話することができて、参加いただけることになりました。そんな風に、日々の様々な出会いやつながりが企画に生きています。
――今後、「えほん博」でしたいことは?
「えほん博」は、絵本をつくる人、届ける人、読む人をつなぐイベントなので、ここに集うことによって作家さんと読者、作家さんと出版社、作家さん同士などがつながり、新たな力や作品が生まれるような場所にできたらいいなと思っています。児童書を次の世代に豊かに残したい。その信念で取り組んでいます。
「えほん博」の歩み
「えほん博」では毎回、テーマに基づいたキービジュアルを、絵本作家さんが描きおろしています。次回はどなたが手がけるのか、キービジュアルにもぜひご注目ください。
えほん博2023
<テーマ>はずむ・おどる
<キービジュアル>樋勝朋巳
えほん博2022
<テーマ>MAGIC & MUSIC
<キービジュアル>クリハラタカシ