【本のBATON Vol.16】言葉で感じるアート|アートコンシェルジュ 山下

 言葉で感じるアート

 

アートはもちろん目で観て楽しむものですが、言葉を聞いたり、読んだりして楽しむのもまた良いものです。

噺家の話芸ひとつで観る人を別の世界へ連れて行ってしまう落語や、アーティストの言葉、絵や彫刻ではない言葉のアート、美しい風景を思い起こさせる言葉など、言葉でアートを感じられる本を集めました。

想像力をお供にアートな読書を楽しんでください。

 

『古典落語100席』 立川志の輔/選・監修 PHP研究所
 
「わからない」と敬遠してしまったり、「興味はあるけど敷居が高い」とついしり込みしがちな落語ですが、噺家の語りと身振り手振り、そして自身の想像力に身をゆだねるだけで、別世界へ行けてしまうすごいエンターテイメントなのです。ほっこりする人情噺や美味しい噺、奇妙な噺に怖い噺などなど古典落語が100席揃って、退屈しない一冊です。
 
 
『個人はみな絶滅危惧種という存在』 舟越 桂/著 集英社
 
「コルシア書店の仲間たち」や「残像に口紅を」など、本の表紙でもおなじみの彫刻家・舟越桂さんの創作メモや言葉を集めた作品集です。 遠くを見つめ何も語らず佇む彫刻作品の内に、こんなにも多くの言葉が込められているのだということに素直に驚かされます。
 
 
『グレープフルーツ・ジュース』 オノ・ヨ-コ/著 講談社
 
「ジョン・レノンの妻」やセレブなアーティストというイメージあるオノ・ヨーコですが、この『グレープフルーツ・ジュース』は、戦争で貧しくて食べるものがなかったとき、落ち込んでいる弟を励ますためにたくさんの美味しい食べ物を空想した経験がもとになっています。寂しい、幸せになりたい、もっと力が欲しいなど、何かに飢えたときこそ、自分自身のイマジネーションが助けになると気づかせてくれます。
 
 
『アーティストの手紙』 マイケル・バード/作 マール社
 
アーティストってなんだか浮世離れしたイメージがありますよね。個性が強すぎたり、神秘的で近寄りがたかったり、作品は有名だけど作者本人の印象が薄かったり・・・。 でも、アーティスト100人の手紙を集めたこの本を読めば、偉大なアーティストたちも仕事の心配をしたり、歯が痛くて困ったり、恋人や友人を気遣ったり、私たちと同じようにいろいろ悩んでいたんだとわかります。 遠い存在だった巨匠たちとの距離がぐっと近づいて、名画をもっと親しみを込めて観れるようになるかもしれません。
 
 
『美人の日本語』山下 景子/著 幻冬舎
 
作詞家でもある山下景子さんが一日一語、季節に合わせた日本語を紹介するエッセイ。 「心は言葉を通して育つもの」という著者の言葉どおり、読んでいるうちに日常のふとした瞬間や自然の美しさにこれまでよりも感動している自分に気づきます。 日本語は心豊かになれる「言葉のアート」なのですね。
 
 
プロフィール:アートコンシェルジュ 山下
徳島県出身。一般企業に就職するも「アートと本にかかわる仕事がしたい」と京都のギャラリーでインターンをしながら、大阪千日前の書店でアルバイトを始めました。「アートと本が一緒にある空間を作りたい」と考えるようになった頃、たまたま梅田 蔦屋書店ができることを知り、コンシェルジュに応募して現在に至ります。アートももちろん大好きですが、読書は専らSF小説やミステリー、海外小説、ときどき料理エッセイ。
 
コンシェルジュをもっと知りたい方はこちら:梅田 蔦屋書店のコンシェルジュたち

「本のBATON」は梅田 蔦屋書店コンシェルジュによる書籍・雑貨の紹介リレーです!
16個目のバトンはアートコンシェルジュがお送りしました。
 
 
ご感想はこちらまで:umeda_event@ccc.co.jp

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