PHOSPHOR by Viviane Sassen ヴィヴィアン・サッセン　写真集

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オランダ人フォトグラファー 、ヴィヴィアン・サッセンの作品集。パリの「ヨーロッパ写真美術館（MEP）」で2023年10月から2024年2月まで開催される回顧展に伴い刊行された、500ページ超の大著です。本展は作者にとってフランスで初の回顧展となり、30年の活動の間に制作された200点以上もの作品が展覧されました。ギリシャ語で「光をもたらすもの」を意味する「Phosphor」を題した本書の装丁はオランダ人グラフィックデザイナー、イルマ・ボーム（Irma Boom）が手掛けています。

当初、サッセンはファッションデザインを学んでいましたが、すぐに写真へと転向し、「ユトレヒト芸術学校（the Utrecht School of the Arts / HKU）」で学びを深めました。卒業後にコマーシャルワークとパーソナルなプロジェクトの両輪で活動を開始すると、彩度の高い色彩、光と影の相互作用、人の身体を用いたユニークな描写など、作者の写真のスタイルは瞬く間に注目を集め、引く手数多に。ファッション業界と文化の両面において、急速に世界的な評価と認知を高めていきました。

30年以上にわたるキャリアをたどる本書は、色鮮やかに写し出されたポートレイトや風景、静物、抽象的な構図、ファッション・エディトリアルなど、驚くほどに才能あふれるこのオランダ人写真家を讃える一冊として仕上がっています。

幼少期を過ごしたケニアの地に戻った『Flamboya』、影の世界を深く掘り下げた『Umbra』、夢の世界のように「眠り」を追求した『Parasomnia』、ミューズとのコラボレーションによって作られたビジュアルジャーナル『Roxane』、比較的最近の作品であるヴェルサイユ宮殿のフォトモンタージュ作『Venus & Mercury』など、本書には数々の有名なシリーズが収められています。サッセンはこの作品群で、アイデンティティやジェンダー、身体から、人種、ファッション、環境に至るまで、さまざまなテーマや主題を追い、印象強くダイナミックなイメージで国際的に高く評価されてきました。本書には、広く知られた作品群とあまり世に出てこなかった作品群どちらも収録されており、あわせて、初期の作品にインクと絵の具を用いて再構成した最近のシリーズ『Paint Studies』も掲載されています。

また本を裏返して逆側から表紙を開くと、そこには幻想的なファッション作品が収録されており、先述のアート作品と、このファッション作品の間にあたるページでは両方の世界が交錯します。そこで境界線が崩れ落ち、それぞれの間にある共生関係が浮き彫りになるのです。こうしたイルマ・ボームのユニークなブックデザインは、本書をひとつの作品としてよりいっそう楽しませてくれます。

美術史家であり美術理論家のドーン・エイズ（Dawn Ades）、「ヨーロッパ写真美術館」プログラム部門責任者のクロチルド・モレッテ（Clothilde Morette）、同美術館で館長を務めるサイモン・ベーカー（Simon Baker）、同美術館および「ジョルジュ・ポンピドゥー国立芸術文化センター（Centre national d’art et de culture Georges Pompidou (CNAC-GP)」写真部門のキュレーターであるダマリス・アマオ（Damarice Amao）、『A Magazine Curated By』の編集長を務めるダン・サーリー（Dan Thawley）が寄稿。進化を続けるこの写真家の全貌を明らかにします。

商品情報

発売日 発売中

品番GPHT11744W-9783791389783

製品仕様 W240 x H320 mm／528p／ソフトカバー／英語

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