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香盒 結び
販売価格:¥124,000 (税込 ¥136,400)
取扱店舗:銀座 蔦屋書店
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江場琳觀は、京都の仏師の流れをくみ、寺院に納める仏像を中心に制作をおこなっています。伝統的なルールに則った仏像を制作する一方、自身の作品においては、現代の美意識を反映させた創作にも、意欲的に取り組んでいます。
長い時をかけて洗練され、「様式美」となった仏像表現。そこから?歩踏み込み、彼ならではの解釈と情感を添えるスタイルは、一見伝統的であるようでいて、既存の仏像には見られない清新なドラマティックな世界観を構築しています。
また、前回の展示から展開が始まった「球体佛」シリーズでは、現代に失われつつある「暮らしの中の祈り」の対象として、仏像に大切な人を想う機能を、自然なかたちで結実させました。
その優美な造形は、仏壇をはじめとした供養のための装置のイメージを、「引き継がなければならないもの」から「故人からの受け継ぐ美しい贈り物」へと変える、そんな可能性を秘めています。
【アーティストステイトメント】
本物の仏像が彫りたい。
とにかくそればかりを思ってきた。
僭越(せんえつ)を重々承知でもの申せば、鎌倉時代以降の仏像はコピーにコピーを重ねて形骸化し、 “創意”は霧散してしまったと言っても過言ではない。そして、定朝や運慶・快慶を完全コピーしても意味は無い。たとえ高い精度でコピーを成したとしても、やはり借り物なのである。
では私たちは古典から何を抽出し、何を生み出すべきなのだろうか。
私はかつての運慶・快慶のように、その時代の美意識を、宗教観を反映させ、空気感をまとった仏像を残したいものだと願い続けている。自分の作品が、定朝や運慶・快慶のように“創意”にあふれ、仏像の正統として変容していく事に憧れるのだ。
「自我を殺して、仏性を彫れ。」
たくらみや自己の表現に拘泥してはならない。という、仏師たる自分への戒めの言葉。
私はこの言葉を胸に、聖なる像をお迎えしたい。そう願っている一方で、聖と俗、無我と我執、それらを超え、むしろ鑑賞者が感情を追える手がかりを、ストーリーを、仏像に籠めようとしている。
たとえ一介の人の感情が俗なものだとしても、その節度をうかがい、「品よく、美質へと結晶させる。」それが叶えば、形骸化した入れ物の内面を補完することができるかもしれない。
恐れ多くも、そう、思うのだ。
大仏師 江場 琳觀 拝
発売日 2023 / 03 / 18
品番GJPN10793A
製品仕様
H26×W110×D60 mm
栓
淡彩截金
2010
納期:会期終了後から1か月
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