【六本木ホラーショーケース -ARTICLE-】#014 YouTubeから飛び出してきた才能『TALK TO ME/トーク・トゥ・ミー』
“活きのよいホラー映画、ご紹介いたします”
【六本木ホラーショーケース】
六本木 蔦屋書店映像フロアがお贈りするホラー映画紹介プログラム。
ホラー映画を広義でとらえ、劇場公開作品を中心にご紹介し、そこから広がる映画人のコネクションや文脈を紐解いていきます。
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今回ご紹介するのは、『TALK TO ME/トーク・トゥ・ミー』です。
(C)2022 Talk To Me Holdings Pty Ltd, Adelaide Film Festival, Screen Australia
『TALK TO ME/トーク・トゥ・ミー』
2023 | 監督:ダニーフィリッポウ
マイケルフィリッポウ
マイケルフィリッポウ
また新たな才能がホラー映画ジャンルから飛び出してきました。
双子のフィリッポウ兄弟は“RackaRacka”というチャンネルを運営しているYouTuberです。
これまでも『シャザム!』シリーズのデヴィッド・F・サンドバーグや、『エイス・グレード 世界でいちばんクールな私へ』のボー・バーナムがYouTubeで注目を集め、映画監督としてデビューしてきました。
ホラーは若者がメインの登場人物となりやすいジャンルですが、まさにその最先端のカルチャーや空気感を作品に落とし込んだのが『TALK TO ME/トーク・トゥ・ミー』です。
双子のフィリッポウ兄弟は“RackaRacka”というチャンネルを運営しているYouTuberです。
これまでも『シャザム!』シリーズのデヴィッド・F・サンドバーグや、『エイス・グレード 世界でいちばんクールな私へ』のボー・バーナムがYouTubeで注目を集め、映画監督としてデビューしてきました。
ホラーは若者がメインの登場人物となりやすいジャンルですが、まさにその最先端のカルチャーや空気感を作品に落とし込んだのが『TALK TO ME/トーク・トゥ・ミー』です。
降霊術に遊び半分で手を出してしまった若者たちが大変な目に遭う。
基本となるプロットは、とても伝統的なお話です。
しかし、その降霊術がスリリングなゲームとしてSNSの動画を通して拡散し、過激になっていく様はまさに我々が生きている現実社会を写しており、リアリティとの接続点としてとても上手く機能しています。
基本となるプロットは、とても伝統的なお話です。
しかし、その降霊術がスリリングなゲームとしてSNSの動画を通して拡散し、過激になっていく様はまさに我々が生きている現実社会を写しており、リアリティとの接続点としてとても上手く機能しています。
“若者”に対する解像度の高さも特筆すべき点です。
ホラーにおけるキャラクター付けはどうしても記号的になりがちですが、今作では奥行きのある面が見られます。
特にミアは、主人公でありながら一般的な共感では括れないキャラクターとなっており、その善悪でキャラクターの結末がある程度分かってしまうホラージャンルにおいて、ドライブ感を生む要因となっている気がします。
ホラーにおけるキャラクター付けはどうしても記号的になりがちですが、今作では奥行きのある面が見られます。
特にミアは、主人公でありながら一般的な共感では括れないキャラクターとなっており、その善悪でキャラクターの結末がある程度分かってしまうホラージャンルにおいて、ドライブ感を生む要因となっている気がします。
【六本木 蔦屋書店のオススメ:鑑賞前後に観たい作品】
『スペル』
2009 | 監督:サム・ライミ
こちらはホラーレジェンドが手掛けた作品です。
原題である「Drag Me to Hell」を直訳すると“私を地獄につれてって”とでも言いましょうか?
本編を見ると納得するタイトルとなっています。
何となくこの地獄の捉え方が『TALK TO ME/トーク・トゥ・ミー』とも通じると感じています。
原題である「Drag Me to Hell」を直訳すると“私を地獄につれてって”とでも言いましょうか?
本編を見ると納得するタイトルとなっています。
何となくこの地獄の捉え方が『TALK TO ME/トーク・トゥ・ミー』とも通じると感じています。
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